活動の休眠について

投稿日時 2015-5-26 12:38:41 | トピック: 事務局からのお知らせ

これまでの活動と今後

 当会は初代代表岩本えり子氏が2004年に準備会を立ち上げ、2005年1月の設立総会より本格的に茅ヶ崎の浜景観づくりを推進する「はまけい」の活動を開始しました。2005年からは浜景観イメージの啓発を目的に「はませんプロジェクト」を実施、フィールドワークや景観まちづくり勉強会などを通じ、海岸エリア法整備に向けた活動を展開しました。

 その矢先、2006年に茅ヶ崎海岸(フィッシュセンター跡地)における高層マンション建設計画が発覚。急遽「茅ヶ崎海岸を守る市民ネットワーク」を立ち上げ、建設中止を求める活動を展開。市内外から3万人以上に及ぶ署名を集めて市と当事者に働きかけ、2007年には建設計画の中断を勝ち取りました。

 その後、問題となった海岸の土地利用を考えるグランドプラン作成に参加。広範な問題を抱え、複雑に絡み合った海岸をめぐる権利関係を解きほぐし、共に歩むべき道筋を見出しました。2008年に策定された茅ヶ崎市景観計画では、えぼし岩を含む茅ヶ崎海岸と茅ヶ崎漁港が「景観重要公共施設」に位置づけられ、2011年には茅ヶ崎漁港周辺地区が「茅ヶ崎漁港周辺特別景観まちづくり地区」に指定され、当会のめざす方向性に一応の成果が見られました。

 これに歩調を合わせ、2010年度より烏帽子岩及び周辺海域の情報リーフレット「えぼし岩のひみつ」を2010年度より作成。保全活用を啓発促進するために広く利用されています。2015年には平島に関する記述も追加した改訂版を作成しました。

 岩本えり子初代代表はグランドプラン作成に至る過程で発病、2008年10月に56才の若さで惜しくも逝去されました。当時副代表であった折原清氏が故人の遺志を継承して新代表に就任し、多くのプロジェクトやイベントを計画、実行。その後、病を得ながらも会の継続につとめて来られました。しかし去る2015年1月、病状が悪化し帰らぬ人となられました。

 残された私たちはこの10年間の歩みを顧み、両代表の熱意あふれるリーダーシップとその行動に敬意を表すると共に、今後の会のあり方についてあらためて話し合いました。そして以下のように結論を出しました。

 茅ヶ崎の浜景観は人工的な破壊から守る意味では危機的状況を脱し、グランドプランの制定のもとで新たな取り組みがなされています。NPO法人茅ケ崎海岸づくり推進機構が発足、「えぼし岩のひみつ」改訂版の作成も終了致しました。

 大きなリーダーを続けて失った今、当会はその存在理由を自問し、新たな活動を待つ段階に入りました。年次総会、役員選出、年度計画、会費徴収、これに基づく月定例会、計画活動の実行。そしてまた、次年度の計画作成と総会…。各会員の自発的な提案や問題提起が見られない限り、こうした一連の活動が会の存続のために形骸化しては本末転倒であります。今後は、新たな問題提起がなされるまで、新代表を立てることなく休眠することにしたいと思います。

 しかし「浜景観」を守ろうと立ち上がった人々の思いと、この10年間に築かれたネットワークは不滅です。インターネット媒体の発達した現在、会費がなくとも、リアルな会議を行わずとも、会の〈魂〉を継続することは可能です。新時代のボランティア団体にふさわしい形に戻ることになり、これを発展的休眠としたいと考えます。
 
■方針
1. 当会は2015年5月末日をもって休眠する。
2. 組織の代表は空席として、それ以外の運営役員は引き続き担当する。
3. 会計(財産管理)は休眠時の会計担当が引き続き口座を管理し、定期的に通帳記帳をする。
4. コミュニケーション(ML)は存続し、当会が休眠を破って活動すべきと思われる課題がある場は、会員がMLに投稿して問題を提起する。
5. 広報活動(HP)は存続し、その維持管理には休眠時の担当が引き続きあたる。
6. その他 会員有志で年1回程度、情報交換と懇親のために集まることとする。

以上


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